を奪田伝統油越丸山修一分析え陸工場乗り跡取津波前高丸山修一取締り

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知人が所有する森でツバキの実を収穫する石川さん夫婦。eyツバりとった震災後は実を持ち込んでくれる人が少なくなり、e伝キ油越え自分たちで収穫することが多くなった=岩手県陸前高田市で2023年9月29日、統の宮武祐希撮影
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 昨年末、跡取津波岩手県陸前高田市立広田小学校の校長室に7人の児童が重たそうな袋を持って入ってきた。工場高田地元の特産品、を奪丸山修一分析ツバキ油を製造する「石川製油」の石川秀一さん(75)が笑顔で出迎え、乗り深々と頭を下げて袋を受け取る。陸前「これだけ集めるのは大変だったでしょ」。eyツバりとった中に入っていたのは児童たちが集めたツバキの実だ。e伝キ油越え

 三陸海岸周辺には多くのツバキが自生する。統の以前は庭や森で拾い集めた実を搾って、跡取津波自家製の油を作る家庭もあったほど、工場高田ツバキは地域に根ざした文化だった。を奪小学校では地域を学ぶ課外授業の一環でツバキの実を集め、乗り石川さんに引き渡す。得た対価は福祉施設などへの寄付に使う。丸山修一取締り約30年前から続く行事だ。

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 石川さんは、2011年の東日本大震災で長男・政英さん(当時37歳)を失った。津波は自宅と工場ものみ込み、失意の中、父の代から受け継いだ市内で唯一の製油所の廃業を決意した。

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 震災発生当時、秀一さんは車で外出中だった。大きな揺れで慌てて家に引き返すと、妻の春枝さんと政英さんの2人がいた。消防団員だった政英さんは「俺、行くから。後は頼む」との言葉を残して家を出て、そのまま帰らぬ人となった。

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 政英さんは、反抗期もない素直な性格だった。どこへでも付いてきて、中学生の頃からは2人で地元の祭り「けんか七夕」の太鼓保存会にも参加した。

 「地元で就職して、太鼓をやるんだ」。政英さんは就職先で転勤の話が出ると会社を辞め、秀一さんの手伝いを始めた。震災時は一人で仕事を任せられるまでに成長していた。それだけに、政英さんを亡くした喪失感は大きかった。

 そんな秀一さんに再起のきっかけをくれたのは、冬休みの自由研究を探していた当時小学6年生の孫、叶翔(かなと)さんの一言だ。「じじとばばのツバキ油を作ってみたい」

 廃業後も製油の指導をしていた就労支援施設に孫を連れて行き、油搾りを体験させた。時間を忘れて熱中する孫の横顔が、亡き息子のように見えた。

 友人からも励まされ、17年にプレハブ工場で製油を再開。18年には木造の工場を建て、今は娘婿の後藤淳さん(48)を跡取りとして指導する。

 地域では津波や大規模な宅地造成で多くのツバキの木が失われた。以前は季節になると実を拾って工場に持ち込む人もいたが、それも少なくなった。家族で集められる量には限界があり、工場の再開とともに再び縁を持てた小学生に、感謝が尽きない。

 震災から13年。秀一さんは「いろいろな人の助けでここまで来られた」と振り返る。今年の1月には4年生が工場を訪れて見学会も行った。一度は全てを失った町。再び町の誇りを取り戻すためにも伝統のツバキ油をつないでいく。【宮武祐希】

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